夜想曲(ノクターン)を山で奏でる。

先日、雪化粧をした雷山(らいざん)の頂で、5人の仲間と肩を寄せ合いながら飲んだコーヒー。あの時の、凍える指先から伝わる温もりと、鼻に抜ける圧倒的な甘い香りを形にしたくて、新しい豆を焼き上げました。
磨き上げた相棒「M2」で描く、215℃の深淵
今回の新作『ノクターンロースト(ブラジル サントアントニオ プレミアムショコラ)』は、メンテナンスを終え、ピカピカに磨き上げた愛機「カレイドスナイパーM2」で最初に焙煎した、特別なバッチです。
遠赤外線の熱を豆の芯まで届けるM2の特性を活かし、215℃という深煎りの境界線まで攻めました。1ハゼ後の温度上昇(フリック)を慎重にコントロールし、豆が持つ「ショコラ」の名に恥じない濃厚な甘みを、一滴も逃さずに閉じ込めています。
「十夜の静寂」という名の贅沢
このコーヒーには、一つだけお客様にお願いしたいことがあります。それは、「記載された焙煎日から10日間、封を切らずに待ってみてほしい」ということです。
焙煎直後の力強さも魅力ですが、深煎りの豆は10日ほど寝かせることで、内部のガスが適度に抜け、味が劇的に変化します。トゲのあった苦味はシルクのような滑らかさに変わり、奥に隠れていたキャラメルやカカオの余韻が、夜想曲(ノクターン)のように静かに、深く、心に響き渡るようになります。
「早く飲みたい」という気持ちを、あえて「待つ愉しみ」に変えていただくための時間、次の山行計画を立てるのと似ています。そんな「山間リトリート」な時間も、YAMA de Coffeeがお届けしたい体験のひとつです。
山から日常へ、余韻を繋ぐ
下山後の駐車場で夕焼けを眺めながら。あるいは、山行の写真を整理する自宅の夜に。
10日間の熟成を経て完成する「ノクターンロースト」が、あなたの日常に小さな「山の静寂」をもたらしてくれますように。磨き立ての焙煎機から、最高の状態でお届けします。
